2007-05-26

きつねのはなし : 森見登美彦

 京都~入り組んだ細い路地、雨の降り出しそうな気配、真っ暗な夜の通りにぽつんとただ一つ灯りをともす自動販売機、狐の面、坂の上の古い屋敷と陰気な主人、古道具屋、そして・・・白い歯を剥きどこか人間臭い顔でふりかえる、妙に胴の長い四足のケモノ。

 古道具屋『芳蓮堂』と、この正体のわからないケモノを接点に、ゆるやかに世界を共有する4つのお話。

 白黒のつかない不思議。決して激しくはない、しかし無防備な背中にぽつんと冷たい水滴が垂れ落ちたような恐ろしさ。4つの話の主人公~語るのはすべて大学生だ。

 
 深夜の路地を、何の企みも衒いもなくぶらぶらと歩けるのは、大学生という身分・年齢・時期・・・そういったものの持つ特権だと思う。(もう少し年齢が低かったり、高かったりすると『深夜の徘徊』って少し特別な意味とか意図を帯びてくると思うんですよね。) そういう大学生の目で見て語ったお話だからこそ、不思議は不思議のまま留め置かれ、恐怖は嫌悪や憎悪に変わっていくことなく、『恐怖』として純粋に在りつづけている・・・という気がする。

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