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2017-12-09

江戸川柳で読む忠臣蔵 : 阿部達二

『江戸川柳で読む忠臣蔵』 阿部達二

 十二月、「忠臣蔵」の季節でございます。

 「忠臣蔵」ものの決定版といえる『仮名手本忠臣蔵』各段ごとに概容と名場面を解説しつつ、それぞれの場面をよみこんだ江戸川柳を紹介するという形式は、『仮名手本~』を通しできちんと観たことがない私にはわかりやすい親切設計。さらに、史実としての「赤穂事件」や『仮名手本~』がその世界を借りた『太平記』の記述への言及、「赤穂事件」「忠臣蔵」をもとにした文楽・歌舞伎以外の文芸や雑学的な事柄の紹介、『仮名手本~』に隠されたメッセージの考察など、コンパクトな中に硬軟あわせて様々な情報をバランスよく収めた内容は、さらに広く深い「忠臣蔵」の世界への興味にもつながる良書だと思う。

 本書を読むと『仮名手本忠臣蔵』の全十一段、川柳によまれていない場面はないんじゃないかと思えるほどで、江戸の人々がすみからすみまで「忠臣蔵」をしゃぶりつくすように楽しんだ様がうかがえる。しかし、私にとって感慨深いのは江戸の川柳よりも、↓のような昭和ネタ。

「刃傷松の廊下」という艶歌がある。(中略)おじさんたちはOLに後からしっかりと抱きつかせ、「放して下され、梶川殿」と絶叫するのである。

(NHK大河ドラマ「赤穂浪士」での)長谷川一夫(大石内蔵助)の同志への呼びかけ「おのおの方」は一世を風靡し、会社、学校はじめ人の集まる場では必ず使われた。

 リアルで体験したことはないけど、昭和生まれの私には容易に情景が想像できる。「ああ、いい時代だなぁ~」なんて、しみじみ、ニヤニヤしてしまう。




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