2016-04-23

政と源 : 三浦しをん

『政と源』 三浦しをん

 「幼馴染もの」が続いてしまった。先日読んだ『泣き菩薩』が爽やかに甘い若者三人組だったのに対して、こちらは抹香と湿布の匂いを漂わせつつも甘い老人二人組。

 元銀行員の国政とつまみ簪職人の源二郎。

 定年後、妻子に愛想尽かしをされるほどの仕事人間で、傍から見て面白味がある風でもなく、色々と屈託を抱えているらしい国政が、生命力に溢れ、やることはハチャメチャだがとても愛情深い源二郎にめちゃくちゃ見守られてるっ。幼い頃に戦争で家族を失い妻とも早くに死別した源二郎は、明るく元気で人気者という外見の裏で、愛情を注げる相手にやりきれないほど飢えているのだ。

 ・・・王道だ。なんかこういうの、一昔前のBLの王道だったな・・・。さすがにこの二人はそういう展開にはならなかったけどな。

 国政が胸の内をいちいち全部言葉にするので、「しをんさん、そういうことはあまりあからさまにしないで、匂わす程度にしとく方が奥ゆかしいんでは・・・」と思ったりもしたんだけど、(源二郎以外には)誰にも伝わらない想いのいちいちを言葉にして噛みしめ孤独を深める国政をちょっと愛しく感じるのも事実。

 誰かと関わりたい、心を満たされたい、安心できる何かに身をゆだねたい・・・そんな精神状態に沁みる甘さとやさしさ。この甘さにじんわり目頭があつくなるようでは、ちょっと今わたし、ヤバいのか?

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