2016-02-06

母のおすすめ本

 「わりとおもしろかった」と言って、母が貸してくれた本。

『幕末 維新の暗号 群像写真はなぜ撮られ、そして抹殺されたのか』 加治将一

 読み始めて数ページ・・・わざとなのか何なのか、ハナからやけに挑発的というか喧嘩腰な調子に鼻白む。作中で探偵役をつとめる歴史小説家・望月とその賛同者以外は皆とるにたらない愚か者か、性格の悪い嫌なヤツと決めてかかったような語り口に嫌気がさし、何度か「読まなくてもいいんじゃない?」と思ったのだけど、面白いからと貸してくれた本を読まずに返すのも悪いかと思い頑張った。

 坂本龍馬、勝海舟、西郷隆盛、小松帯刀、大久保利通、桂小五郎、高杉晋作、岩倉具視、伊藤博文・・・錚々たるメンバーが一堂に会しおさまっているという一枚の写真に秘められた謎、隠された真実を歴史小説家・望月が暴く!。

 ・・・いわば、『信じるか信じないかはあなた次第』という話なんだと思うけど、信じるも信じないも、写真に写っている人物の真贋については結局、似ている、似ていないの印象論の域を出ていないし、証拠や根拠として提示されるものには予めある結論を想定した上でのバイアスが強くかかりすぎていて、「それを証拠だといわれてもなぁ・・・」っていう。

 真実味溢れる歴史ミステリーとして読むには、そうと思わせる根拠や論理の積み重ね、舞台装置の作りこみが粗い。荒唐無稽な歴史エンターテイメントとして読むには愛嬌が足りない。




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