FC2ブログ
2007-03-24

花伽藍 : 中山可穂

 所謂恋愛小説を読んで涙することはめっきり少なくなってしまったのだけど、中山可穂さんの書く「恋愛」には、もう堪えようなくボロボロと泣いてしまう。

 そこに触れるととても痛いということを知っていて、用心深くしっかりと蓋をして生きている部分というのが誰にでもあると思う。その「部分」は他人にけどられないように、そして自分自身でも意識しないでいられるように非常に上手く隠されていて、隠していることすら忘れて普段は生活しているのだけど、中山氏の書くものはその隠している「部分」をざっくりと掘り出してしまう。

 隠していたものをあっさりと目の前に掘り出してしまわれた時、突然堤防が決壊したようにぼうぼうと滂沱の涙が流れ出してくる。隠していたはずのものを見つけられた悔しさと、そこに触れられた痛み、隠さなくてもいいんだと知らされた安心感が混ざりあった奇妙な涙。

 「花伽藍」には5編の短編が収められていて、それぞれに描かれる恋愛の姿のいろんなポイントでまたも私は泣かされてしまった。「恋愛」でつながった人たちの姿を見ながら、一人で生きること、誰かと生きることを真剣に考えてみなきゃと考えさせられる。

FC2 Blog Ranking
スポンサーサイト



theme : 読書メモ
genre : 本・雑誌

comment

管理者にだけメッセージを送る

プロフィール

やぶからねこ

Author:やぶからねこ

FC2ブログランキング

FC2Blog Ranking

ブログランキング
にほんブログ村 本ブログへ
にほんブログ村 漫画ブログへ
カテゴリー
最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
検索フォーム
カレンダー
11 | 2019/12 | 01
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
魂に喰い込んでます
月別アーカイブ
Powered By FC2ブログ

Powered By FC2ブログ
ブログやるならFC2ブログ