2015-08-09

生きているとはどういうことか : 池田清彦

『生きているとはどういうことか』 池田清彦

 理系本2冊目は、『新しい生物学の教科書』と同じく池田清彦氏の『生きているとはどういうことか』。タイトルからつい哲学的なものを想像してしまったが、生物学の先生が書く本であるからこれはもちろん「生きている」ことについての形而上の話ではなく、「生きている」という現象についての話。

 何がどうなって生物が生まれたのか。生物の個体発生はどのようなプロセスを経ているのか。生きている生物の中ではどんなことが起こっているのか。内容は『新しい生物学の教科書』と重なるものも多かったが、免疫のしくみなどについては、『新しい生物学の教科書』後にあきらかになったこともあるようだ。

 生物が生物であるためになされる気が遠くなるほどに複雑なあれこれを思うと、その奇跡的な実現、神がかり的な精密さにばかり目がいってしまって、「何と不思議な! 何と素晴らしい!」とばかり思ってしまう。その一方で、色んなことが起こってはみたけれど、うまくつながらなかった~「生きている」という状態には至らないということも山ほどあるのだということを知らされ、「そりゃそうだろうな」とは思いながらも、目からウロコの気分である。「生きている」ということは必然ではなくて、たまたますべてが上手くいった状態ってことなんだろうな。


 第九章「生きているとはどういうことか」での『生命とは特殊な高分子の配置・布置のことではないか』という物言いに、「理系ってかっこいいな」と思う。文系の私はそういう身も蓋もないこと言われるとちょっと傷ついちゃう部分もあるんだけど、目の前の現象をクールに分析する理系の潔さには圧倒される。

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