2014-12-13

四十七人の刺客 : 池宮彰一郎

『四十七人の刺客』 池宮彰一郎

 「侍は戦士である。戦士の本分は戦いに勝つことにあり、常に戦場に身を置く心構えと、非常に備える構えを持たなければならない。」~侍の生き方を自らに問い、平時より非常時にそなえ一人ひそかに策を行い続けた大石内蔵助。もしも赤穂に何事も起こらなければ、大石の生涯は昼に灯した行燈の火のままで終わったのかもしれないが・・・。

 主君の切腹、御家断絶・・・赤穂藩に降ってわいた凶事に、吉良・上杉・柳沢を敵と見定めた大石が猛然と牙を剥く。

 赤穂浪士の吉良邸討入りを、「忠義」とか「大義」とかいう大時代なものを一切取り払って、純粋な戦争として描いた小説。大石が次々と打つ冷徹で非情な策が、武の名門・上杉家を追い詰める。

 大石が率いる浪士たちについても、涙をさそうちょっといい人情話なんてのはなく、皆、クールな戦士である。ただ、その戦士たちが、「侍の一分」といいながら、つまるところ「ただ生きるのではなく、よく生きる」「爪痕を残す」なんていう個人としての自己実現への欲求を口にするのが、私の個人的な好みからすると、ちょっと気持ち悪い。己を捨てて何かに殉じるという従来の「忠臣蔵」の美学とは対極にあるものを描こうとしたのだろうということはわかるのだけど・・・。



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