2014-08-16

雨月物語 : 上田秋成

『雨月物語』 上田秋成

 西行の前に現れた崇徳院の亡霊「白峯」、命を賭して守った義兄弟との約束「菊花の約」、磯良の祟りがそりゃもう恐ろしい「吉備津の釜」、柔弱な美青年が蛇女に見込まれて・・・「蛇性の婬」、其の肉の腐り爛るるを吝みて、肉を吸ひ骨を嘗めて、はた喫ひつくしぬ・・・「青頭巾」

 夏には怖い話を読む。今年は『雨月物語』。これまで部分的に見たり聞いたりはしていたけれども、きちんと読んだことはなかったのです。

 この蒸し暑くうっとうしい天気に、もちろん主に〝ゾクリ” 〝ヒヤリ”を期待しての読書だったのだけど、秋成がもの語るお話はどれも短いながらに、単に怖さだけでなく、目の前に絵巻物が広げられていくような興奮と、「ものがたり」に心奪われる快感を存分に味わせてくれるものだった。

 九つの話にたっぷり翻弄された後で「序」を読むと、そこに溢れる秋成の「ものがたる」ことへのこだわりが凄い。「紫式部は『源氏物語』を書いたために地獄に落ちた」なんて話は初めて聞いたが、そう言われると、「架空の物語で人々の心を惑わす」~ものがたることの魔力がひしひしと感じられるし、その魔力を操るプロとしての秋成の自負に圧倒されるような気がするのだ。



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