2014-03-08

しらない町 : 鏑木蓮

『しらない町』 鏑木蓮

 人が「生きた」「生きている」ということを精一杯肯定しようとするかのような優しい小説だった。

 映画監督になるという夢に指先すら届かないままアルバイトに明け暮れる青年・門川。アパートの管理人として、帯屋史朗という老人の孤独死を目の当たりにした門川は、帯屋老人の遺品の中に、ある女性の姿を生き生きと写し取った8ミリフィルムと、謎めいた言葉を記したノートを見つける。

 帯屋老人の残した謎を追うミステリーの味わいを帯びてストーリーは進むが、そこからしみじみと溢れ出すのは、人が生きるということへの祈りに似た想い。

 一人孤独に亡くなった老人も、一生口にすることのできない秘密を抱えて人生を送る人も、かなわぬ夢を追い途方に暮れる若者も・・・自分の人生を生きた、全ての人の生は肯定されてあれかしという想い、祈り、願い。そして、人には誰しも人との関係を紡いで生きていく力があるはずだと語りかけてくるかのようなストーリー。本当に優しい。





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