2013-08-03

狂言サイボーグ : 野村萬斎

『狂言サイボーグ』 野村萬斎

 「狂言サイボーグ」・・・完璧にプログラミングされ、自分のイメージ、意図するものを完全に実現できる身体。

 思えば、私など、絵を描きたいと思っても、目で見て、頭にイメージする通りのものを手は描いてくれず、楽器を弾くにも、軽やかに速弾きをしているつもりが、我が指は指板の上で芋虫がもんどりうっているのか・・・という有様だ。いや、それ以前に・・・自分のウエストを理想のサイズにコントロールすることすらできていない。

 自分がイメージし、また意図したことを自分の身体で完璧に実現する、できる、というのは一体どういう感覚・・・、どんな感じがするものなんだろうか? 何かを身体で実現する・・・ということを、私もやってみたいと思った。(まずは理想のウエストサイズに仕上げること・・・か。)


 狂言には「型」がある。「型」とは舞台をつとめる狂言師にとっての「教養」=「生きていくために身につけるべき機能」であると著者は言い、「型」について様々なことが語られている。

 中でも面白いなと思ったのは「電光掲示狂言」のくだり。舞台上に並べた電光掲示板に色々な文字情報を表示して観客に働きかける。掲示板に表示されたオレンジ色や緑色の「柿」という文字(その「文字」を縁者が食べるという演出)に観客が反応する。無機的な情報として観客の目に映った「文字」が観客の心や身体から呼び起こす反応 ~ そこには、ある意味デジタルな情報である「型」がもたらす作用に通じるものがある。生な感情をぶつけることなく、それでいて人の心身を動かしてしまう仕組み、力・・・それが古典に備わった「型」なのか。

 非常に興味深い話であった。




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