2012-11-10

百鬼夜行 陽 : 京極夏彦

『定本 百鬼夜行 陽』 京極夏彦

 霞がかかったようにはっきりとしない記憶、想念、自分の内の過剰だったり足らなかったりするものに苛まれる者たち。京極堂シリーズのサイドストーリーともなる、事件関係者たちそれぞれの内なる物語。(・・・なのだが、先日読んだ『陰摩羅鬼の瑕』以前の本編ストーリーについては記憶の彼方であった。やっぱり読み直さなくては。)

 一応は現実の生活者である人たちが、奇妙に歪んだ内なる世界を淡々と語る。そんな話を10人分も続けて読めば、形も正体もわからないけれど、それが自分の中に居座っているとどうも苦しい・・・そんな妖怪様のものを内に持っているいうのは、ごくごく当たり前の、普通のことなのだという気がしてくる。だからこそ、この10人の人たちの、彼らの内なる妖怪を肥大させ、現実の生活の中に放たせてしまうことになった事件との遭遇が悲しく、恐ろしい。


 「目競」では、今では非常識で破壊的な探偵である榎木津礼二郎の、“ないものが見えてしまう”少年時代の健気な胸の内が見られる。こうなると、中禅寺の中にいるものも見せてほしくなるなぁ。 




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