2012-11-03

陰摩羅鬼の瑕 : 京極夏彦

『陰摩羅鬼の瑕』 京極夏彦

 白樺湖畔に立つ「鳥の城」・・・旧華族由良家の館では婚礼の夜に花嫁の命が何者かに奪われる。5度目の婚礼を前に、花嫁を守るべく探偵・榎木津と関口が「鳥の城」を訪れるが・・・。

 最後まで訳のわからぬ謎と混乱する事態に翻弄されるような『塗仏の宴』までの京極堂シリーズとは違い、序章を読んでいる時点で大方の結末が予想できる。

 しかし、結末を予想した上でも、「鳥の城」の書斎に立つ漆黒の鶴の姿は美しくかつ不吉で、悲劇がいかにして醸成されたのかを語る中禅寺の言葉は悲しく、生きていることに怯える関口の混乱は私の神経をも苛む。


 ・・・でもやっぱり、いかに特殊な状況にあったとはいえ、由良伯爵のような死生観が身に付くものだろうか? とは思う。





追記

 この世には不思議なことなど何もない・・・のかもしれないけども、何か不思議な感じのする偶然というものはあるもので・・・。この『陰摩羅鬼~』を読んでる時にも、“あ・・・?”と思ったことが一つ。妖怪好きの柴くんと中禅寺が儒教談義をするくだりで、『「いき」の構造』の著者九鬼周造氏の名前が出てくるのだけど、その後『陰摩羅鬼~』を読む手を一旦止めて、たまたま手元にあった岩波文庫の冊子『古典のすすめ』を何気なくめくったちょうどそのページにあったのが、九鬼周造の『「いき」の構造』だったという・・・。

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