2012-07-07

新選組始末記 : 子母澤寛

『新選組始末記』 子母澤寛

 今年は、これまで敬遠してきた新選組モノを読む!と決めたのだけど、いきなり異色作品『サンクチュアリーTHE幕狼異新ー』でスタートを切ってしまったので、改めて大定番で仕切り直し。

 これまで真っ白だった私の頭の中の『新選組』の項にやっと、ざっくりしたあらましが書きこまれました。浪士隊の京入り~壬生での新選組誕生。寄集めの男たちが幕府の一組織として存在を大きくしていく過程、その活躍の数々と血なまぐさい内紛。鳥羽伏見の戦に敗れて江戸に逃れ、甲陽鎮撫隊として甲州城制圧に向かうがそれもならず、遂に下総流山で近藤が捕えられ、板橋にて斬首される。その顛末が数々の史料や書簡、当時生存していた関係者たちの話を交えて、わかりやすく構成、記述されている。

 実は『燃えよ剣』と『新選組始末記』のどっちを先に読もうかと迷っていたんだけど、こちらを先にして正解。

 
 幕末という時代や、新選組の存在自体がすでにドラマチックなのだし、ここに収められた関係者たちからの聞き書きも、繰り返し語られるうちに多少の演出が加わったりしたかもしれないが・・・ 新選組に屋敷を貸していた八木源之丞氏の次男・八木為三郎翁の思い出ばなしは、まさに小説や芝居以上に・・・。

 八木家の餅つきにひょっこりとやってきた副長助勤・安藤早太郎。「餅の合取りはうまいもんだぞ」と羽織を脱ぎ、股立ちをとって餅の合取りをする安藤を見ていた伍長の林が「八木さん、安藤は手をよく洗いましたか」というくだり・・・ 実は安藤は、芹沢鴨一派・野口健司の介錯をしたところ。

 「この男がね、今、野口さんの介錯をしましてね・・・」
 「林、よけいな事をいうな、折角忘れているものを―――」

 
 新選組の光と影をひとつのフレームに切りとったような・・・これがドラマや芝居のワンシーンとして演じられたものではないなんて・・・ むしろそんな風にさえ思ってしまう。




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tag : 新選組

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