2006-12-27

新「親孝行」術 : みうらじゅん

 ある程度成長してくると、親というのは厄介なものになってくる(苦笑)。育ててくれた恩があるので決して頭はあがらないし、一緒に暮らしてきた情もある。それでも、こちらにもそれなりに主張というものが芽生えてくると、「親子ほど歳の離れた」者同士の世代間ギャップはやはり埋めがたいものとして存在して、相容れることがない。なまじ親が自分を思ってくれることで、話がややこしくなったりもする。

 みうら氏の家庭は、毎日ボケとツッコミの声が響く面白一家だったんじゃないか・・・という勝手なイメージを持っていたのだが、世の息子・娘達と同様に氏も親に対しては屈託を抱えておられたようだ。親子の距離感に戸惑い、「何で自分の親なのに優しく接することができないんだろう」と悩んだりもしたんだろう。

 その答えが「親孝行プレイ」として結実したわけだ。心は無くともまず行動。形式はいつか実を伴ってくる。難題を乗り越えるため知恵をしぼり、面白ネタとして提示までしてみせるみうら氏の姿勢って凄い。

 面白く、読みやすくこの本を仕上げるまでには、長い血まみれの棘道があったことと思う・・・。

 この本、終わり頃に特別講師としてみうら氏の仏友・いとうせいこう氏が登場する。もちろんファンとしては嬉しかったのだが、どこか小賢しくて(年長の方にこういうのも失礼ではあるが)、そこがまた面白い。

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