2010-09-25

鳳凰の黙示録 : 荒山徹

『鳳凰の黙示録』 荒山徹

 以前読んだ、同じ作者の『処刑御使』にはド胆を抜かれたのだ。歴史の鍵を握る一人の少年をめぐって繰り広げられる、超絶すぎる戦い ~ 奇想天外、荒唐無稽な面白さ、息もつかせぬ怒涛の展開の中にも、こみ上げる可笑しさを止められない、いやもう“そんな無茶な!”と言うしかない恐るべきお話でありました。

 同じ作家の作品ならば面白いに違いない! という期待通り、本作も何やら色々と山盛りです。

 李氏朝鮮 ~ 王位をめぐる骨肉の争い。代々、王の暗殺部隊として働く七人の女剣士「琴七剣」は幼い王子の殺害を命じられ任務に就くが、いたいけな王子を殺すに忍びず、苦悩の末、王命に叛き反逆者となる。王子を守り逃げる「琴七剣」を抹殺すべく召集される「魔別抄」の刺客たち!

 妖獣・妖術を操る「魔別抄」の怪人たちとの壮絶な戦いの末、美しい女剣士たちは、次々と無残な屍をさらしていく。この作者の描く殺し合いのありさまは、凄まじく、酸鼻を極めるのだが、不思議とそこには暗く陰惨な感じはなく、どこか白々、さばさばとした妙な明るさが漂う。・・・というか、暗くなりようが無いマヌケ要素が多すぎるのだ!

 蝦蟇を呼び出さない蝦蟇使いとか、一撃必殺の居合勝負の場面で虎頭の剣士が抜かなかった訳が「に、肉球?!」だとか、あれだけの死闘を繰り返した挙句、最強はふらりと登場した日本の剣術使いですか?!とか・・・ ツッこんで下さい!と言わんばかりで、もう、身悶えしてしまう。無駄に美形が多いのも満腹感を増してくれて○。

 義賊・洪吉童一味も戦いにからみ、家康の大坂城攻めが迫る日本に舞台を移してからは、アジアに生まれた二つの文明を継ぐ「龍族」と「鳳凰族」の長い闘争の歴史へとドラマが拡大。そして生まれるロマンス! あくまでもマイペースな「魔別抄」。未来へと飛び立つ不死鳥! ああ、腹イッパイ。


『処刑御使』感想 http://neconohitai.blog71.fc2.com/blog-entry-258.html

 

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