2010-07-17

神去なあなあ日常 : 三浦しをん

 高校卒業をひかえて、先の進路を決めるでもなくだらだらしていたところを、家族と担任の陰謀によって、林業研修生として三重県の山奥深く、神去村にたたきこまれた平野勇気。山で働く男たちの中で揉まれ、都会育ちの身には超常現象的ですらある神去村の自然の中で成長していく多感な勇気少年の1年。

 孤独 ~人の中にある決して誰とも共有できないもの~ を多く描いてきたしをんさんが、否応無く価値観と体験を共有することなしには生きていけない小さな村をお話の舞台としたことに、“、、ぉ・・・!”と思った。

 自分の一部を、村という共同体に完全に溶け込ませて生きるということはどういうことなんだろう? 孤独とは真反対の生活をしをんさんがどう書くのか興味があったのだけど、そういう生臭いとこは、村の人たちに仲間として認められる誇らしさや、人智を超えた山の自然に包まれる感動にきれいにコーティングされてた。

 何だかきれい事でまとめられちゃったような不満も無いわけではないけど、神去はただ人の生活の場としてあるんじゃなくて、村(人)+山(人外)の世界なんだなぁ。そんな世界では、人は大抵のものをおおらかに受け入れるのんびりした言葉であるとともに、ダメなものをすっぱり切り捨てる怖い言葉でもある「なあなあ」を口癖に生きていかなきゃいけないし、そんな世界だからこそ、山の神さまに愛された男の姿にちょっと感動してしまう。

FC2 Blog Ranking
スポンサーサイト

theme : 読書メモ
genre : 本・雑誌

comment

管理者にだけメッセージを送る

プロフィール

やぶからねこ

Author:やぶからねこ

FC2ブログランキング

FC2ブログランキング

ブログランキング
にほんブログ村 本ブログへ
にほんブログ村 漫画ブログへ
カテゴリー
最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
検索フォーム
カレンダー
06 | 2017/07 | 08
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31 - - - - -
魂に喰い込んでます
月別アーカイブ
Powered By FC2ブログ

Powered By FC2ブログ
ブログやるならFC2ブログ