2010-02-24

天神のとなり : 五條瑛

 大学准教授の職も、信用も、友人も失った鏑木。今はヤ○ザに飼われ、面倒な事件の謎解きに使われる日々。泥だらけの川底に沈んだ暮らしを自ら嗤いながらも、泥の中の居心地よさを感じ始めている鏑木の周りには、同じく訳ありの男たち。

 互いの痛みには触れないように、あくまでもそっけなくコーティングした深情け。惰情と諦めの中にちらりとよぎる、守ってやりたいものへの思い。明日なんてないくせに、他人の未来を心配しちゃったりして・・・。

 泥の中の男たちの関係が、何だか妄想的なまでに優しい。

 中でも、鏑木の助手をつとめたりもするプールバーのアルバイト店員・長身イケメンの京二と鏑木の関係はもう、“優しい”どころか“甘い”といっても過言じゃない。

 助手として有能なのはもちろん、食料の買出しから身の回りの世話まで、やけにかいがいしく鏑木の面倒を見る京二。男には懐の深いところを見せるのに女にはひどく厳しい。鏑木に対する悪意のある言葉を耳にすると、なぜか機嫌が悪くなる。

 一方、若い京二の将来を気遣いながらも、やっぱり京二の存在に癒されちゃってる鏑木。上等そうな京二のジャケットにそっと触れてみたり、京二が女と逃げたんじゃないかと思ってもの凄く取り乱したり、自分のマフラーで京二の涙を拭ってやったり。うひゃあ。


 しかし・・・男の世界の優しさの割りに、女には異常に手厳しい。金に汚いか、男に寄りかかるしか生きる術を持たないか、どんなに頑張っても不幸な女しか出てこない。なぜだ?

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