2010-02-20

絵で読む歌舞伎の歴史 : 服部幸雄

 中世の風流踊りから明治の天覧歌舞伎まで、歌舞伎という芸能の歴史の中で、転換点・分岐点となった出来事、その時代を象徴する人物を、屏風絵や浮世絵を添えてやさしく語った、著者の歌舞伎への愛あふれる読み物。

 当時へと思いを飛ばすような、穏やかな中にも熱のこもった語り口の心地良さもさることながら、江戸中期~後期の錦絵の見事なこと! 華やかな彩色、豪華絢爛な衣装に大道具、役者の個性的な顔貌に目を奪われるだけでなく、舞台の上の空気まで写し取ったかのような迫力に、しばし息が止まる。

 現在は舞台写真というものがあるけれど、写真集として出版されているものはともかく、劇場で売られている写真の多くは、この錦絵と比べていかにも味気ない。私が舞台上に見たものと写真に写っているものは違いすぎる。歌舞伎の空間には、写真には写らないものが沢山いる。

 江戸期、歌舞伎と浮世絵が切っても切れない関係にあったように、現代において歌舞伎と最も相性の良いメディアはマンガじゃないかと思うんだけどなぁ。松竹さん、思い切って筋書きの挿絵や芝居のポスターを人気マンガ家に描かせてみないかなぁ。

 優れたマンガ家ならば、あの歌舞伎の舞台上にある写真には写らないモノたちまで描いて見せてくれるのじゃないかと思うのだけど。

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