2010-02-06
夢源氏剣祭文 : 小池一夫
父に捨てられ、母に逝かれた幼女・・・父を求めて都に向かう旅の途中、鬼に出会い、自らもいずれ鬼となる運命を背負った茨木。茨木の運命の旅を縦糸に、袴垂保輔、平将門、藤原純友、安倍晴明、藤原兼家・道長父子、源頼光、渡辺綱、金太郎らの活躍、想いを織り込んで描かれる、都に跋扈する鬼ども~目に見える鬼(権力)と、目に見えない鬼(権力によって鬼へと変じたもの)の物語。
頼光と、四天王に数えられる綱、金時の折り合いが悪いっていうのが何とも面白い。権力に使われる武士である頼光に対して、権力に屈しない己の意志と強さを持つ綱、そして、鬼に近い心情を持つ金時。物語に新味を加える対比となっている。
錚々たる人物たちによる壮大な物語。豪華な中にも太い筆でザクッザクッと描いたような、素朴で伸びやかで御伽噺のような大らかな味わいがある。
ここに細密な装飾を施したら、また違った味わいの絢爛豪華な絵巻が生まれるんじゃないか・・・という思いに応えるように、皇なつきさんによる漫画化がなされたが、こちらは掲載誌の休刊により未完のまま中断されている様子。ぜひ完結させていただきたいなぁ。
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頼光と、四天王に数えられる綱、金時の折り合いが悪いっていうのが何とも面白い。権力に使われる武士である頼光に対して、権力に屈しない己の意志と強さを持つ綱、そして、鬼に近い心情を持つ金時。物語に新味を加える対比となっている。
錚々たる人物たちによる壮大な物語。豪華な中にも太い筆でザクッザクッと描いたような、素朴で伸びやかで御伽噺のような大らかな味わいがある。
ここに細密な装飾を施したら、また違った味わいの絢爛豪華な絵巻が生まれるんじゃないか・・・という思いに応えるように、皇なつきさんによる漫画化がなされたが、こちらは掲載誌の休刊により未完のまま中断されている様子。ぜひ完結させていただきたいなぁ。
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初めまして。惺と申します。
足跡を頼りにお邪魔しました。カテゴリ違いのコメントでスミマセン。
中山可穂のカテゴリをすべて読ませて頂きました。今自分は彼女にハマッているので、とても興味深かったです。
まだ全作品読了していないのですが、やぶからねこさんのレビューを読んだら、早く制覇したくなってしまいました。
また遊びに来させていただきます☆
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中山可穂のカテゴリをすべて読ませて頂きました。今自分は彼女にハマッているので、とても興味深かったです。
まだ全作品読了していないのですが、やぶからねこさんのレビューを読んだら、早く制覇したくなってしまいました。
また遊びに来させていただきます☆
初めまして
惺さま
コメントありがとうございます。
吸い寄せられるように手に取った「猫背の王子」が中山可穂さんの小説との出会いでした。それ以来どっぷりです。
まだ読んでいない初期の作品がいくつかあるので、近々読もうと思っています。
これからも、どうぞよろしくお願いします。
コメントありがとうございます。
吸い寄せられるように手に取った「猫背の王子」が中山可穂さんの小説との出会いでした。それ以来どっぷりです。
まだ読んでいない初期の作品がいくつかあるので、近々読もうと思っています。
これからも、どうぞよろしくお願いします。
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