2009-11-04

僕の名は夢幻魔実也というのですよ ~ 夢幻紳士 逢魔篇 : 高橋葉介

 「幻想篇」のラストシーン ~ 「僕の名は夢幻魔実也というのですよ。」・・・すっかり本来の姿を取り戻した“僕”に向かって、黒衣の男が名乗りをあげる。あの、ミステリアスで美しい男が自分にも名乗ってくれないものだろうか・・・ その誘惑にひかれて、怪しのものたちが魔実也のもとに現れる。自殺女に、首かじりの妖怪に、先見をする女芸人「手の目」・・・。

 料亭の座敷にとぐろを巻いて、酒をちびりちびりとやりながら、次々とやってくる妖怪変化を“ぎゃふん”と言わす。「逢魔」の「魔」は「魔実也」の「魔」。

 いつもは妖艶な流し目か冷たい笑いで事に当たる魔実也氏が、胸ペッタンコであきらかに守備範囲外の「手の目」にペースを乱されて、人らしい表情を垣間見せるのが面白い、人でなしのくせに。


 百鬼夜行は一夜の夢。また誰かの夢の中へと、夢幻魔実也は去っていくのであります。

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