2009-10-17

見えない世界の覗き方 - 文化としての怪異

 2003年佛教大学文学部主催で行われたシンポジウム「見えない世界の覗き方-文化としての怪異」を元に編集されたもの。

 執筆者の中に京極夏彦氏の名前があったので、エンターテイメント寄りな話を期待していたんだけども、内容はタイトル通り「見えない世界の『覗き方』」・・・人間が文化として持つ「怪異」~目には見えない世界を覗く=研究するための手法や、その為に必要だと思われる技術的な問題などについて、民俗学、人類学、宗教学、文学の各方面から色々な示唆がなされている。

 「異界体験」ということのとらえ方についての話が興味深い。「異界」「怪異」は必ずしも日常の外側にあるものではない。私たちが「ありのままの現実」だと思っているものでさえ、本当は雑多な音や色からなる混沌に或るフィルターをかけて便宜上の形を与えたものに過ぎない。「混沌」に規則性を与え「日常」に変えるフィルターの役割をするのが、人の持つ文化や言語であり、混沌に被せるフィルターがちょっと変化、変質しただけで、「異界」や「怪異」は思わぬところに出現する。

 「怪異」研究のためだけでなく、文芸作品を楽しむ上でも刺激となることが様々に書かれていたが、私にとって、この本を読んでの一番の収穫は、京極夏彦氏の作品はある種の「呪い」であるということがとても良く納得できたことだなぁ。

FC2 Blog Ranking
スポンサーサイト

theme : 読書メモ
genre : 本・雑誌

comment

管理者にだけメッセージを送る

プロフィール

やぶからねこ

Author:やぶからねこ

FC2ブログランキング

FC2ブログランキング

ブログランキング
にほんブログ村 本ブログへ
にほんブログ村 漫画ブログへ
カテゴリー
最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
検索フォーム
カレンダー
08 | 2017/09 | 10
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
魂に喰い込んでます
月別アーカイブ
Powered By FC2ブログ

Powered By FC2ブログ
ブログやるならFC2ブログ