2009-08-01

猫舌男爵 : 皆川博子

 “短編集だし、「猫舌男爵」なんてちょっと可愛らしいタイトルだし・・・ピリっとシニカルで、ユーモアいっぱいなお話なんじゃないかしらん”なんて勝手に想像し、気軽に手に取ってしまったんですが、あに図らんや、どれも“ズゥン...”と重みのある作品でした。

『水葬楽』
 死の匂いに満ちた場所で、兄妹が聴く音、目にするもの。

『猫舌男爵』
 何か、上手くわかりあえないよねぇ。
 
『オムレツ少年の儀式』
 よいことをすれば、神様がよい報いをあたえてくださる。少年はよいことをしたのか? 少年にあたえられたのはよい報いだったのか?

『睡蓮』
 時を遡りながら明かされていく、病院に幽閉された老婆~才能を煌かした天才画家~の真実

『太陽馬』
 人の尊厳が無惨に踏みにじられていく戦闘、闘争の只中で、身を潜める兵士の内に去来するもの。


 表層に現れる“無惨”の奥に、触れようとすると形を無くしてしまうような、淡く漂う光を抱いた・・・とでも言えば良いか・・・。濃く、重く、ページを捲る指先に纏わりついてくるような物語群。

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