2009-06-17

春のわかれ : 文 槇佐知子 ・絵 赤羽末吉

 20年くらい前にこの絵本のことを聞いて以来、ずっと探してた。


 村上帝の御世。主人である大臣が家宝とする硯を割ってしまった侍を庇い、自ら罪を被った大臣の若君。そのため、若君は父である大臣に憎み疎まれ、嘆きの中で寂しい死を迎える。


 自らを責めた侍は出家し、真実を知った大臣や奥方は「あの子は仏さまの生まれ変わりであったのだ。」と胸もはりさけんばかりに泣くのだった。


 元服する歳になっても、美しい稚児姿を愛でられ、童形のままにとめおかれていた若君。

 清らかな童子の死。人々は、死せる童子の美しさに胸を突かれ、いっそう悲しみを深める。

 自己犠牲、親子の慈しみ、侍の深い悔恨・・・すべてが、若君の美しい姿に集約されていく。

 美しいもの=善なるものの受難と、その受難によって人に与えられるもの・・・。宗教的でありながら、どこか倒錯的なゾクゾク感が皮膚を撫でる。

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