2009-04-22

リンダリンダラバーソール : 大槻ケンヂ

 “思い出話を本にして売るなんてズルいよなぁ~”とか、“「この物語は一部フィクションです」って~、な~んか、かなり脚色してんじゃん”とか思うけど・・・やっぱり私、「もう二度とこの手の中には戻ってこない愛しき日々」っていうのには猛烈に弱いんだってば~。

 バンドブームの頃に遅めの青春を迎えた、というか、ちょうどその頃に初めての一人暮らしを開始して、親元では完全に封印されていた自分の自然体を自覚し始めたんだなぁ~、私。

 親の下でぴっちりと嵌められていた枠を少しずつはみ出し始めた私の耳に流れ込んできた、大槻ケンヂのしゃべる言葉、筋肉少女帯の歌。猟奇的だけど切なくて、胸をかきむしるような憧れに似た気持ちを掻き立てるその世界に、誘われるままに私はついて行ってしまった。

 陳腐な話だけど、ライブ会場の高揚感に包まれている時は、「本当の自分」が解放されるような気がした。というより、普通に日常生活をしている自分が「本当の自分」だとは思いたくなかった。

 今では、ここで生活してる自分がまぎれもない「自分」だという自覚はあるし、それがつまらないとも思っていないけど、“何か熱に浮かされて、夢を見ていたようだった、確かに今より熱いあの気持ちは何処にいっちゃったのかなぁ。もう、無くしてしまったのかなぁ。ホントは無くしちゃいけなかったんじゃないかなぁ~”なんて寒いような、哀しいような、懐かしいような、怖いような、泣き笑いの気持ちになることもある。

 自分で筋少をみつけて、自分でついて行ったような気になってるけど、熱に浮かされるように私が筋肉少女帯を追いかけた時期っていうのは、ほぼバンドブームと呼ばれた時期と一致しちゃう。私って・・・「見る側、お金払う側」として単にブームに乗せられちゃっただけだったんだろうか? それとも偶然、私の遅めの青春とブームが重なっちゃったってことなんだろうか? どちらにしても、あの時期、筋少に会えて良かった。

 「リンダリンダラバーソール」読んで、ブームの熱狂と渦の中に身を投じていた人と、それを外から見ていた者の目に映っていた風景はこんなにも違ったかと、少しばかり愕然としちゃうし、私がすがったのは、もしかしたら、オーケンがただ苦し紛れに吐き散らかしていた言葉だったかもしれないと思ったりもする。でも確かにオーケンの言葉はあの頃の私を満たしてくれた。多分、少し私の目を開いてくれた。あの日々がなければ、今の私はない。


 ああ、やっぱりあの「愛しき日々」のことを思うと、感傷的になっちゃうなぁ。

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