FC2ブログ
2009-01-17

斎王夢語 : 萩尾望都

 万葉の歌とともに紡がれる斎宮の物語。

 アマテラス(ここでは荒ぶる男神として描かれている)を祀り鎮めるため、伊勢へ斎宮として赴いた皇女たち。倭姫~稚足姫~大伯皇女~井上内親王~。

 伊勢の地で、優しく美しい姫との穏やかな日々に、アマテラスの魂は鎮まり平安を得る。自らの孤独を慰める斎姫たちをいつしか愛しくも思う神であるが・・・。

 神の花嫁として捧げられた身でありながら、人の世の流れ、人との交わりに心を乱す ~ 若者との恋に戸惑い、濃い情愛に苦しみ、人の世の悲劇にのまれる姫君たち。

 姫の乱れる心に、アマテラスは再び荒御魂(あらみたま)と化す。悲しみ、狂う姫の心に、我を忘れて荒ぶる神。

 神のそばにある斎宮とは言いながら、いつかは人の世の理の中に帰っていってしまう人間である姫。いかに暴君である神といえども、その理を変えることはできない虚しさ。留めることの出来ない人の心、人の運命・・・神は荒れ、すさび、哀しむ。

 神と人の間で生きた斎宮の哀しい物語であると同時に、アマテラスの孤独な愛の物語であるようにも思える。

FC2 Blog Ranking
スポンサーサイト



theme : 読書メモ
genre : 本・雑誌

comment

管理者にだけメッセージを送る

プロフィール

やぶからねこ

Author:やぶからねこ

FC2ブログランキング

FC2ブログランキング

ブログランキング
にほんブログ村 本ブログへ
にほんブログ村 漫画ブログへ
カテゴリー
最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
検索フォーム
カレンダー
10 | 2019/11 | 12
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
魂に喰い込んでます
月別アーカイブ
Powered By FC2ブログ

Powered By FC2ブログ
ブログやるならFC2ブログ