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2008-12-27

始皇帝暗殺 : 皇なつき

 陳凱歌監督の映画「始皇帝暗殺」のコミカライズ。映画や舞台のノベライズ・コミカライズ作品では何度か痛い思いをしたことがあるけど、(独立した作品性がまったく感じられない、「あらすじをなぞっただけ」なものがあったりして、がっかりさせられてしまう。)これは皇なつきさんが描かれているということで、絶対の安心感をもって手に取った。

 絵が美しいのは言うまでもないのだけど、今作では、他の皇作品で見られる衣装の緻密な描き込みとか、繊細で柔らかな質感というのとは異なる硬質なタッチが感じられる。


 後に始皇帝となる秦王・政、政と相愛の仲である趙姫、政を憎む燕の太子・燕丹、そして暗殺者・荊軻。政治的思惑と愛憎がからむドラマ。弱さと激しさを持った登場人物たちが硬く鋭い描線で描かれる。特に燕丹の器の小ささっぷりは見事に表情なんかに表れてて素晴らしい! とびきりの美男なのに、とびきり魅力の無い男っていうのをあんなに活写できるなんて!


 私は元になった映画を見ていないので、それと比較してどうこう・・・ということは言えないけれど、中国大陸のドラマを皇なつきさんが描くことで、どこか和風なテイストを持つ話になっているのではないかと感じる。(なんてことを感じながら読んでいたのだが、あとがきに『国民性の違いか、あるいは男女の感性の違いか、人物像が、どうも感情移入しにくく、また細かな矛盾点も気になったので、それらを私なりに補正するようなつもりで、単行本一冊分のストーリーに、仕上げた。』ということ書いておられて、“なるほど”と思う。)

 日本人には納得しやすい“情”のドラマとなった感じがあるが、一方で大陸的なダイナミックさというのは減じた部分があるんじゃないかな、と思ったりもする。映画見てないから何とも言えないけどね。

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