2008-11-05

夢見る少年の昼と夜 : 福永武彦

 11の短編。静かに、じっと、夢を、記憶を、空想を、心にあるヴィジョンを見つめ続ける少年、娘、男、女。

 「夢見る」「空想に耽る」・・・そんな生易しいものではない。ひたすら自分の内に目を凝らし、自ら遊ぶ、または囚われている幻想の世界を、もう一つの冷たい目が見続けている。自らを凝視する目は、ついにもう一人の自分を生み出して・・・。


 何人とも共有することができない、自らの存在のエッセンスでもある、自分だけが見ている「この世」という「夢」。その孤独を知っているということは、一つの強さとなると思うのだが、あまりにはっきりとそれを見てしまうことは、やはり耐え難いことなのだろうか。

 自分を見つめる目が自分を危うくするとは皮肉なことだと思う。それでも尚、自分を凝視し続ける目。痛々しく、研ぎ澄まされて、怖ろしい。

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