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2006-09-28

波の上の甲虫 : いとうせいこう

 南の島で9日間の休暇を過ごす男。島での清々しいバカンスの様子を毎日手紙にしたため、東京の編集者に宛てに送る一方で、“嘘の手紙を書いて送り続ける男”を主人公にした“小説”をノートに綴っている。

 南の島で9日間の休暇を過ごす男。島ですることもなく過ごす毎日をノートに記しながら、“嘘だらけの手紙(紀行文)”を東京の編集者に宛て送っている。

 波の上の甲虫など見たことがありません


 無限(∞)の形を描く島の中で、二つの虚構は混ざり合い、虚構だったものは現実に、現実だったものは虚構に。北は南に、南は北に。

 いとう氏は意地が悪い。読者である私の足を一ところに踏ん張らせてくれない。


 二通りの虚構の世界をあやつる作者の掌でコロコロ転がされる快感。踏ん張るたびにコロッと転がされているうちに、もう一つのフィクションが現れて“あ?”という余韻とともに終わってしまう。夢から覚めたような、覚めきらないような・・・。

 気に入った映画に出会った時はエンドロールが流れ終わってもなかなか立ち上がれないのと同じように、その世界に引き込まれるような読書をした日には、できれば生活の為の雑事からは離れていたい・・・。


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theme : 読書メモ
genre : 本・雑誌

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