2008-09-06

写楽 : 大竹直子・皆川博子

 謎の浮世絵師・東洲斎写楽の正体を、役者に憧れ続けた稲荷町あがりの男として描いたドラマ。皆川博子のシナリオによる同名映画(’95公開)とのタイアップでの漫画版。

 歌麿、鉄蔵(後の北斎)、京伝、蔦重、団十郎に後の鶴屋南北、十返舎一九、馬琴・・・錚々たるキャラクター総出演!という感じで賑々しい。

 濃いめの良い男たちが次々と画面を彩り、かすかに胸焼けを覚えるほどだが、ちょんまげは嫌いじゃないので正直嬉しい。そんでまた、男も女も髷が非常に丁寧に書き込まれているのですよ、“髪フェチなの?”って思うくらい。

 登場人物の髷について、あとがきで、原作の皆川博子氏に「本多髷と描写してある人物の髷を太く描かれたのはなぜ?」とつっこまれたことが書いてある。「少女漫画の読者は、細い髷よりも時代劇なんかで見る太い髷の方が馴染みがあると思って・・・」と答えたとあるけど、杉浦日向子さんのエッセイ等で、「粋な町人は細い髷を結っていた」なんてことを読んだ後ではむしろ、のっさりと太い髷に違和感を感じてしまう。

 髷のことばかり書いてますけど・・・写楽の正体・とんぼをきるのが見事だった元歌舞伎の下立役・通称とんぼ。この男がいじらしくて可愛くて、放っておけない。彼を見出す版元・蔦重も良い男です。

 さて、キャラクターはしっかり堪能させていただいたのだけど、作品としてはほんの少し不満が残る。止め絵としての絵は綺麗なんだけど、表情や動きにどこか硬いところがあって、活き活きとした躍動感に少々欠ける。エピソードや場面を整理しきれなかったのか、ところどころ描写や展開が中途半端だったり、思うように描ききれなかったんだろうなぁと感じられる部分がある。とんぼを取り巻く人たち、もっともっと描きたかったんじゃないかなぁ・・・と思うのだけど・・・。

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