2008-05-07
暗野(ブラックフィールド) : 橋本治
暗野(ブラック・フィールド) / 橋本治
漠然と満たされない想いをかこち、正体の解らない恐れにうっすらと脅かされる大学生・伸生に訪れる夢。夢は不可思議で凶暴な現象を伴い、日常を侵食していく。
ごく普通の若者である伸生の夢と、眠り続ける一人の少女の夢が出会い、大いなる“開放”が起こる。街に開放され感染する伸生の夢。
伸生は物語の冒頭から日常を侵す夢に襲われており、普通の大学生だという彼の人となりや普段の生活ぶりは、わずかに描かれる彼の大学での言動や独白から推測するしかないのだけど、彼が抱える正体のよくわからない不機嫌は、すぅ〜っと冷たいものが肌を撫でるような感覚として解るような気がする。
自分の身体の中に封じている「夢」を閉じ込めておく力が自分に無くなってしまったら・・・、何かの拍子に「夢」が檻を破り流れ出してしまったら・・・と考えるとかなり怖い。
1981年に発表されたものに加筆を施したというこの小説、分類としてはサイコ系ということにになるんだろうか? どんどん先鋭化するこの分野においてはすでに古めかしい感じがする。
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漠然と満たされない想いをかこち、正体の解らない恐れにうっすらと脅かされる大学生・伸生に訪れる夢。夢は不可思議で凶暴な現象を伴い、日常を侵食していく。
ごく普通の若者である伸生の夢と、眠り続ける一人の少女の夢が出会い、大いなる“開放”が起こる。街に開放され感染する伸生の夢。
伸生は物語の冒頭から日常を侵す夢に襲われており、普通の大学生だという彼の人となりや普段の生活ぶりは、わずかに描かれる彼の大学での言動や独白から推測するしかないのだけど、彼が抱える正体のよくわからない不機嫌は、すぅ〜っと冷たいものが肌を撫でるような感覚として解るような気がする。
自分の身体の中に封じている「夢」を閉じ込めておく力が自分に無くなってしまったら・・・、何かの拍子に「夢」が檻を破り流れ出してしまったら・・・と考えるとかなり怖い。
1981年に発表されたものに加筆を施したというこの小説、分類としてはサイコ系ということにになるんだろうか? どんどん先鋭化するこの分野においてはすでに古めかしい感じがする。
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