2007-12-01

花の下にて春死なむ : 北森鴻

 例年より寒い日が続いた早春、無名の老俳人の誰にも気付かれなかった死の枕辺に咲いた桜の花。

 地下鉄駅に備えられた貸本にはさまれた家族写真。

 若い女性の殺人事件と“赤い手の怪人”の登場する都市伝説。

 ・・・

 美味しい料理と居心地の良さで愛されるビアバー「香菜里屋」に持ち込まれる小さな謎から、そこに見え隠れする人の秘密、機微を語る6編の短編連作。

 ・・・

 私はミステリーというジャンルにはあまり免疫がなくて、ミステリー作品を前にすると、つい萎縮してしまうんですが、この作品には私がミステリーの周辺に感じる鋭角的・攻撃的な感じが無くて、居心地良く読むことができました。まぁ、この作品は純粋にミステリーというより、「香菜里屋」の料理とともに、“いろいろある人の人生”を味わうっていうタイプのようではあるのだけど・・・。

 ・・・とは言いながら、人のコンディションや心情を読むのに長け、「香菜里屋」のお客に、望むとおりの言葉と、美味しい料理と、謎の答を提供するマスター ~ するりと懐に入ってくる不思議な魅力と知性、それに年齢不詳で謎めいたところも持つこの工藤という人・・・おだやかそうに見えて、ホントはかなり攻撃的な男性かと思わせるフシがある。彼の秘める攻撃性が、居心地の良い話に少し刺激を加えてくれる。

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