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2018-07-28

パンク侍、斬られて候

『パンク侍、斬られて候』 監督:石井岳龍

 感想は? と言われれば、「浅野忠信が、何か・・・・・・・凄かった・・」で、それ以上の感想っていうと、町田康の小説を読んだ時の感想を繰り返すことになる。

 宮藤官九郎のエンターテイメントでありながら薄ら気持ちの悪い脚本、饒舌なナレーション、豪華俳優のアクの強い扮装、演技が渾然となった渦巻き状態。小説が醸していた可笑しさと怖さ、バカバカしさと禍々しさが表裏一体の文学的混沌を、よくもまあ、あそこまで映像化したなぁ・・・と。

 要するに、原作再現度に興奮しているわけで、 「いや、何か凄かった!」って感想が一周まわって「ここまで原作が再現されてるって、つまり、イコールほぼ原作?! じゃ、もう、むしろ映像化しなくても良かったんじゃないィっ?!?!」とかわけのわからないトコに落ちそうになったんだけども、随所に感じるちょっと切なくなるようなキュートさは映像ならではか。

町田康『パンク侍、斬られて候』感想・・・http://neconohitai.blog71.fc2.com/blog-entry-339.html

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theme : 映画感想
genre : 映画

2018-07-14

酔ひもせず ~ 其角と一蝶 : 田牧大和

『酔ひもせず ~ 其角と一蝶』 田牧大和

 屏風に描かれた子犬が動くのを見た遊女が次々と姿を消す・・・。

 吉原で一、二を争う妓楼「大黒屋」で起こる遊女消失の謎を、蕉門一の俳諧師・其角とその友である暁雲こと絵師・多賀朝湖~後の英一蝶のコンビが解き明かすミステリー仕立ての時代もの・・・ということだけども・・・。ぐいぐいと引き込まれるほどの筋ではなく、吃驚仰天の展開があるわけでなく、謎解きが鮮やか!なわけでもなく、屏風に描かれた子犬が動くという妖しの要素も何だかとってつけたようで・・・。

 と、いうわけで、ミステリーとか時代小説としてはあまり「読んだぁ~」という満足感はなかった。・・・とはいえ、実のところ私の興味は表紙イラストを目にしたときから別のところにあったわけで。つまり、主人公の男二人~其角と一蝶。

 松尾芭蕉随一の弟子として名も成し、一門をまとめる一廉の大人でありながら、本当の自分と世間との折り合いをうまくつけられず、心に引け目と屈託を抱えている其角。そんな其角には眩しくもある友・暁雲~情味豊かで豪放磊落、よく食い、よく飲み、よく泣き、笑い、何ものにも縛られず好き勝手に振る舞っていながら人を惹きつけ、人に好かれ、それでいて心にどこか暗闇を抱えている男。

 世間には秘している屈託や心の闇を、互いにうっすら隠しつつ、互いにうっすら覚りつつ・・・本当の自分の姿で側にいることのできる無二の友。この小説の眼目ってきっとミステリーとか江戸の風情とかいうことじゃなくて、この其角と暁雲、二人の男の心持ちというか、関係性・・・。これは時代小説というより、むしろあの・・・

 『泣き菩薩』を読んだ時にも思ったんだけど、やっぱり、この作者の読者層がどのあたりなのか気になる~~~


『泣き菩薩』感想・・・http://neconohitai.blog71.fc2.com/blog-entry-747.html



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