2014-11-15
伊東忠太を知っていますか : 鈴木博之編著
『伊東忠太を知っていますか』
鈴木博之編著
今思えば随分貴重な体験なのだけど、学生時代に所属していたクラブの催しで伊東忠太の設計による兼松講堂を何度か使わせていただいたことがある。講堂内を一人でうろついているときに、内階段のあたりで視界の隅に何だか変な鳥がいるのにギョッとして振り返った・・・というのが伊東忠太の怪物との出会いだったのだ。以来、忠太の怪物が気にかかる。(しかし、以前のエントリーにも書いたと思うけど、このあたりの記憶は多分にファンタジー化してしまっていて、「夢だったのかも知れない」と思うこともある。もう一度、兼松講堂を訪ねて事実を確認したいものである。)
本書は2003年に開催された展覧会『建築家・伊東忠太の世界展』を記念して出版されたもの。明治期に国家の要請を受けて建築史を体系化し、美術としての建築の概念を構築した建築史家であり、玄人はだしの腕を持つ絵師であり、アジアからインド~中東~欧州と建築を調査しながらの大旅行を敢行し、妖怪の棲みついた奇妙な建物を造った建築家・伊東忠太の多様で多面的で奇怪な全体像に近づくべく色々なアプローチがなされている。その学者としての思想や個人的嗜好について、建築作品について、妖怪趣味について、世界旅行の記録、手書きのフィールドノートや受講ノート、設計図の図版など。
近代化する日本の建築をひっぱっていく立場にあって、合理性や機能性では割り切れなかった伊東忠太の「私的全体性」を象徴するのがあの「妖怪」なのか・・・。
残念ながら、建築の知識が全くない私には内容をちゃんと理解するのが難しく、「妖怪」+「調査の為の世界旅行」で、どうしてもインディ・ジョーンズ的な姿を想像してしまう。もっぱら忠太の怪物が見たい私には、怪物たちの写真がいっぱいの『伊東忠太動物園』
の方が面白い。
『伊東忠太動物園』感想・・・http://neconohitai.blog71.fc2.com/blog-entry-521.html


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今思えば随分貴重な体験なのだけど、学生時代に所属していたクラブの催しで伊東忠太の設計による兼松講堂を何度か使わせていただいたことがある。講堂内を一人でうろついているときに、内階段のあたりで視界の隅に何だか変な鳥がいるのにギョッとして振り返った・・・というのが伊東忠太の怪物との出会いだったのだ。以来、忠太の怪物が気にかかる。(しかし、以前のエントリーにも書いたと思うけど、このあたりの記憶は多分にファンタジー化してしまっていて、「夢だったのかも知れない」と思うこともある。もう一度、兼松講堂を訪ねて事実を確認したいものである。)
本書は2003年に開催された展覧会『建築家・伊東忠太の世界展』を記念して出版されたもの。明治期に国家の要請を受けて建築史を体系化し、美術としての建築の概念を構築した建築史家であり、玄人はだしの腕を持つ絵師であり、アジアからインド~中東~欧州と建築を調査しながらの大旅行を敢行し、妖怪の棲みついた奇妙な建物を造った建築家・伊東忠太の多様で多面的で奇怪な全体像に近づくべく色々なアプローチがなされている。その学者としての思想や個人的嗜好について、建築作品について、妖怪趣味について、世界旅行の記録、手書きのフィールドノートや受講ノート、設計図の図版など。
近代化する日本の建築をひっぱっていく立場にあって、合理性や機能性では割り切れなかった伊東忠太の「私的全体性」を象徴するのがあの「妖怪」なのか・・・。
残念ながら、建築の知識が全くない私には内容をちゃんと理解するのが難しく、「妖怪」+「調査の為の世界旅行」で、どうしてもインディ・ジョーンズ的な姿を想像してしまう。もっぱら忠太の怪物が見たい私には、怪物たちの写真がいっぱいの『伊東忠太動物園』
『伊東忠太動物園』感想・・・http://neconohitai.blog71.fc2.com/blog-entry-521.html
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