2014-04-26

TOKUGAWA 15 ~徳川将軍15人の歴史がDEEPにわかる本 : 堀口茉純

『TOKUGAWA 15 ~ 徳川将軍15人の歴史がDEEPにわかる本』 堀口茉純

 「吉宗の後の何代かって、名前忘れがちだよねぇ~」とは思ってたんだけど、名前聞いても思い出せない人がいた。『家重』・・・? え?・・・いた?

 「私、徳川将軍大好きなんです。でね、でね・・・聞いて♪」って、「私の好きな『徳川将軍』」よりも、「徳川将軍が好きな『私』」の方がぐいぐい前に出てくる感じに、最初はちょっと「うわぁ…」とか思ったけど、慣れてくると面白く読めました。

 「家」を存続させるって大変なのね。ホントに『必死にたすきをつないだ265年』って感じ。その歴史の中で、七代将軍の座についた家継のいとけなさに泣かされ、四代「左様せい様」・一二代「そうせい公」の胸の内を思い、一四代家茂の健気さ、数々の「いい人伝説」にまた涙し・・・。いろいろあった徳川15代の歴史・・・暗闇に浮かぶクールすぎる慶喜のイラストに配された台詞~「オレ以外に、誰がやれたよ。」がキクぅ。


 あとがきの「お気に入りの将軍様は見つかりましたか?」っていう問いかけには、「家重」って答えちゃった。いや、好きとか、お気に入りとかいう訳じゃなく、気になるっていうか・・・。もう忘れないよ、九代将軍家重。・・・多分。




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2014-04-19

スカル・ブレーカ ― The Skull Breaker : 森博嗣

『スカル・ブレーカ - The Skull Breaker』 森博嗣

 夢のように模糊とした世界の中で、思考するゼンの周囲だけがクリアに見える。きれいな軌跡を描くゼンの無垢な思考と、その静謐な世界に浸るのが心地よかった。・・・のだが、

 主人公・ゼンが変化した・・・「無垢」から所謂「天然」に(笑)。それとともに静かだった世界も、世俗の臭いを漂わせてざわめきだした。人と交わることにもいくらか慣れて、少しずつ社会性を身につけはじめたらしいゼン。この辺りで物語も「転」となるのだろうか?

 今作には興味深い人物も登場した。ヤナギ ~ ゼンの師スズカ・カシュウと同門のタガミ・トウシュンを師とし、戦わないことを最上とする剣をつかう侍。無用な争いを避けるため、凄腕なのに弱く装っているのは当然としても、クライマックスの戦いを一部死んだふりでやり過ごしたりして・・・。至って真面目なのに不思議に可笑しな人なんである。彼はいずれまたゼンに関わってくるんじゃないかと思うんだけど・・・。

 ゼンは何者であるのか・・・その一端が明かされた。この先、ゼンは何を求めてゆくのか。…実は、今作を読んでの感想は、「何か雰囲気変わったな。この先どうなるのかな?」に尽きるんである。




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2014-04-12

去年はいい年になるだろう : 山本弘

『去年はいい年になるだろう』 山本弘

 山本弘氏のSF小説を読むとどうもノスタルジックな気分になるらしい。と言っても、氏の小説を読むのはこれが2作目なのだが。このエントリーを書くにあたって、以前読んだ『アイの物語』 ~本作中でも重要なアイテムになっている~の感想を読み返してみたのだが、その時も私は何やらノスタルジーにとらわれていたようだ。

 2001年9月11日、ニューヨークのワールドトレードセンタービルに民間の旅客機が突っ込んでいったその日、24世紀の未来から「ガーディアン」と名乗るアンドロイドたちがやってきて、人の傷つかない未来へと歴史を改変し始める。

 「人間を守りたい」という本能を持つアンドロイドに優しく侵略、制圧された地球。作家・山本弘の前に未来の山本弘たちからのメッセージを携えて現れる、外見も中身も100%好みのタイプの美少女アンドロイド。無数のパラレルワールド。

 物語自体の感想としては、「う~ん、そーゆーとこに落ち着くのかぁ・・・」だったのだけど、この物語を読みながら、私の思いはずっと懐かしい過去に飛んでいたのだ。

 まず、私の頭の中のスクリーンにユラユラと浮かび上がったのは、〇十年前、私の通う女子校の学園祭に遊びに来ていたSFファンらしいお兄さん方の姿。私にとっての「SF」っていうのは、あの青年たちの姿をしている。

 次に私の心をとらえたのは1章の冒頭の言葉

 『二〇〇一年 かつて、この言葉には魔法のような響きがあったのを、僕は思い出す。』

 80年代の後半、『1999年の夏休み』という映画にハマっていた私にとって、少年たちが終わらない夏休みを繰り返す「1999年」は、作中の「僕」にとって「2001年」がかつて魔法の響きを持った輝かしい未来であったのと同様に、「世紀末」という特別なファンタジーの中にあった。

 もちろん現実の1999年は一日一日過ごす日常の延長にあって、苦しい思いで見つめ、憧れていた少年たちの「1999年」を横目に過ぎて、今ここで私は2014年を迎えているわけだけども。

『アイの物語』感想http://neconohitai.blog71.fc2.com/blog-entry-266.html






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2014-04-05

染五郎の超訳的歌舞伎 : 市川染五郎

『染五郎の超訳的歌舞伎』 市川染五郎

 趣味は「妄想」とおっしゃる染五郎さんのことだから、タイトルは『染五郎の妄想的歌舞伎』なんだと、しばらく勘違いしていた。染五郎さんが考える歌舞伎の二次創作的妄想ストーリーが語られるのかな、と。(余談だが、「妄想的」といえば、歌人・水原紫苑さんの『歌舞伎ゆめがたり』が凄い。『勧進帳』『助六』『四谷怪談』『鈴ヶ森』『籠釣瓶』などの演目をもとに語られる物語は、妄想的であると同時に確かにそれぞれの演目が秘めたもう一つの物語のようでもあった。)


 染五郎さんがとても楽しげに歌舞伎を語っている。“この楽しさをどうしたらわかってもらえるんだろう?”とモキモキしてる。

 一章「古典を味わい直す」では、『女殺油地獄』『籠釣瓶花街酔醒』『三人吉三』『仮名手本忠臣蔵』『東海道四谷怪談』など、歌舞伎を代表する名作を染五郎流深読み、裏読みを交えて紹介しているのだけど、やっぱり歌舞伎の筋って、今の理屈ではなんだかよくわかんない複雑怪奇なところがあって、「伝わるかな~」と染五郎さんも読者との距離を測ってる感じ。

 二章「名作との格闘」、三章「歌舞伎を作る」になると、その距離がぐっと縮まる、というか距離なんか感じなくなる。歌舞伎の名作、大役や、憧れのあの役、新作、復活狂言に取り組む、おそらく物凄い苦労。その苦労を苦労とも感じさせないほどの情熱だとか、高揚感、幸福感が止めどなく溢れてくる。

 二十代をキャアキャア言わせる歌舞伎。絶対実現させてほしい。私もそういうの見たいと思ってた。絶対、歌舞伎にはできるはず。楽しみにしてます、二十代じゃないけど。


(それにしても、染五郎さんの子供時代の妄想一人遊びっぷりはちょっと涙ぐましい。)




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