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2010-04-14

百けん先生 月を踏む : 久世光彦

 久世氏が夢想する昭和二十二、三年頃、小田原・・・古寺の仏具小屋に棲みついた百けん先生と、小坊主・果林の奇妙な日々。

 山腹の<経国寺>、海に近い<抹香町>の娼家<碇屋>、饂飩を食わせる食堂<達留満>の間を行きつ戻りつしながら百けん先生が書く、流れ出た夢のような作中作には、内田百間のシュールと久世光彦の感傷が入り混じる。

 長い別れの予感に似た不吉さを湛えた、怖いような懐かしさと倒錯気味な幸福感に、少し・・・胸をかきむしられるような気がする。

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theme : 読書メモ
genre : 本・雑誌

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