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2010-01-20

平将門の乱 : 川尻秋生

 文芸作品の題材にもなったりする平将門について、少し知りたいと思ったのです。だって、私の将門イメージって微妙に『帝都物語』の加藤にすりかわってるし。将門の乱のことなんて何にも知らないし・・・。

 というわけで慌てて読んでみたのです、「将門の乱」について・・・。

 そして・・・

 叛逆のヒーローから怨霊~神となり数々の伝説を持つ将門。関東に独立国家を築こうとした、志高く、武力に優れ、人望も厚い傑物にして、後に怨霊と成る程の狂気も秘めた男。・・・そんな私が抱いていたロマンティックに過ぎる幻は、結構、、無情に、、、ブチ壊されてしまった。

 以前読んだ繁田信一氏の『王朝貴族の悪だくみ―清少納言、危機一髪』にもあったけど、十世紀頃の地方って、中央のルールが殆ど機能せず、国司となった不良貴族たちが本能のままに、恥も外聞もない不正・横領・暴力沙汰を繰り返すという「野生の王国」的なことになってたと思っていいんでしょうか?

 そんな中で将門は、やたらと強いんだけど、冷静な判断とか損得勘定が出来ないタイプ? 関東では群を抜いた武力を持っていたんで、面倒ごと抱えたチンピラに頼られ、不良貴族の中でもちょっと目端の利く輩に担がれ・・・。本書を読む限り、将門自身に何らかの思想があったようには書かれていないんですよね。

 歴史的な影響の点で見ても、将門の乱が直接歴史に何かを刻んだという訳ではなく、将門の乱に代表されるような、地方からの無秩序な暴力の行使に恐怖した中央の貴族によって後の歴史の流れが作られた、という論調。


 頼られて、煽てられて、戦って、勝ったり、負けたり、勝ったり、勝ったり、勝ったりして・・・何だか嬉しくて、はしゃいじゃったついでに新皇を名乗ったはいいが、あっさり討ち取られてしまった、色んな意味で残念なおじさん。・・・「将門について知らなくっちゃ!」と勢い込んで読んだはいいが、その結果、私の将門像はそんな風に書き換えられてしまった。

 こんなことなら、ロマンティックな夢を見続けてた方が良かったかなぁ。

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theme : 読書メモ
genre : 本・雑誌

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