FC2ブログ
2009-09-02

赤壁の宴 : 藤水名子

 孫策のことが好きで好きで大好きで、妄想が膨らむばかりの周瑜。冒頭のシーンからいきなり孫策様への欲望で一人もんもんとしています。

 冷たく冴えた、女と見紛う美貌の周郎(という設定ですが、個人的には、周郎の美しさは漢くさい美丈夫って類のものであって欲しいなぁ。)に熱い目で見つめられる孫策も、まんざらではないようで、妖しい気持ちになりながらきわどい意地悪をしたりします。

 しかし・・・屈折した想いを抱えて、欲望に正直になれるはずも無い周瑜。心にもない言葉ならいくらでも、綺麗な微笑とともに口にできても、本心を決して語ることができない男の内省的なドラマ・・・と言えなくもないけど・・・。激しい権力闘争の時代に、曹操に対抗し得る唯一の勢力・呉の将軍でありながら、ただもう己の煩悩を持て余して、「俺のこの気持ち、どうすりゃいいの?!」的、非生産的な自問自答を延々と繰り返されりゃ、こっちも終いに「知らんがな!!!」と突き放したくもなるってもんです。

 「孫策殿以外には全く興味ナシ」な周瑜なので、孫権なんてハナもひっかけてもらえない。呉の一大イベント「赤壁の戦い」も、孫策殿への想いを昇華させるための、周瑜の心理的なセレモニーとして描かれていて、バトル的には一向に盛り上がりません。

 ただ、とってもツボだったのが、赤壁の戦い前にした、孔明・劉備と周瑜の対面シーン。孔明=「腐れ外道」、劉備=「戦場ゴロ」「うだつのあがらぬ中年」「貧乏神」「化け物」と切って棄てる、有吉的毒舌。的確すぎる一言人物評。周瑜、素敵です。

 あまりホメ言葉的感想になってないけど、これだけ色々言えるのは、十分楽しんだ証拠です。

FC2 Blog Ranking
スポンサーサイト



theme : 読書メモ
genre : 本・雑誌

プロフィール

やぶからねこ

Author:やぶからねこ

FC2ブログランキング

FC2ブログランキング

ブログランキング
にほんブログ村 本ブログへ
にほんブログ村 漫画ブログへ
カテゴリー
最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
検索フォーム
カレンダー
08 | 2009/09 | 10
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 - - -
魂に喰い込んでます
月別アーカイブ
Powered By FC2ブログ

Powered By FC2ブログ
ブログやるならFC2ブログ