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2008-11-19

煙か土か食い物 : 舞城王太郎

 何となく敬遠していた舞城王太郎初読み。

 これは・・・どう処理すればいいんだろうな? 「ミステリー」か? 「家族小説」か? 私には後者の印象しか残らなかったな。思わせぶりな法則性やメッセージを見せながら起こる連続主婦殴打事件。密室からの人間の消失。そういう事件やミステリーや事件は起きているし、その事件の解決へ向かって話は進んでいく。だけど、解決に向かう話の流れよりも、被害者の息子として事件に関わることになった奈津川家の四男・四郎の自分語り・家族語りの方が凄すぎて。

 事件をきっかけに、せっかく距離を置いていた「最悪の家族」のど真ん中にダイブせざるを得なくなった四郎。極端に句読点の少ない文章で四郎が語る自分と家族。それぞれに“何でそんなに?”っていうほどの暴力性を持った奈津川家の親子・兄弟。ひたすら暴力の連続、目を覆うばかりの惨劇! なのだけど、読み続けることができるのは、思うさま暴力を振るい続ける人間達が、同時に理性的でもあるから。暴力に溺れながらもしっかり醒めてて自覚的。それって凄く怖いんだけど、ぐっちゃぐちゃの混沌にはなってしまわないから、妙な感覚ではあるけど好感すら持って読める。
 

 確かにバリバリと撃ち出される言葉の勢いに圧倒される。でも、「凄い!」ってとこまでは思えない。「・・・で、何?」って言う気持ちが解決されずに胸の中でくすぶっちゃうから。

 強烈すぎる奈津川一家の人間達のキャラクターが、あたかもブラックホールのように作用して、すべての話の結末が、“奈津川家の問題”っていうところにぎゅ~んと落ち込んで行くような感じがするんですよねぇ。そんなこんなで・・・読み終わって、ページを閉じて・・・「・・・で、何?」って。

 う~ん、やっぱりどう処理したらいいのか分かんないな。一旦、保留・・・って感じ。

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