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2008-07-19

アニメと思春期のこころ : 西村則昭

 10代の頃、漫画やアニメが大好きだった。そして、今でもちょっと好きだ。お笑い芸人や、男前な俳優達が出るTV番組よりも、アニメを見たり、漫画を読んでいる時間の方が圧倒的に多いし、楽しい。

 でも、なぜ私は漫画やアニメに夢中になったのか。そして、なぜ大人になった今でも、数あるエンターテインメントの中で殊に漫画やアニメを好むのか・・・気になって仕方がない。いい大人が、アニメや漫画に夢中になってしまうことには、「べつにいいじゃないか、面白いんだから」という思いとともに、拭いきれない罪悪感と恥ずかしさがつきまとう。だから、漫画やアニメが私にとって何であったのかを理解して、少しでも楽になりたいのだ、私は。

 そんな訳で読んでみたアニメ論。

 映像メディアが大量に消費される現代、それらが人々の心に振るう影響力も大きくなっているのではないか?

 ’90年代に放映され思春期前後の一部少年少女たちを熱狂させた、「セーラームーン」「スレイヤーズ」「エヴァンゲリオン」「機動戦艦ナデシコ」「少女革命ウテナ」といったアニメ作品を読み解きながら、その中でのアニメヒロインたちのあり方~葛藤・成長と思春期の女子の心のありようを重ねて論じたもの。

 他者の欲望をうつして形づくられたお人形であったアニメのヒロインたちが、数々の試練を経験し、自らの心を獲得し、存在を主張するものへと変わっていった’90年代のアニメ。そういった「心」を獲得しようとするアニメヒロインたちは、成長過程の苦しみの中にある思春期の少女たちが、自らを投影する対象となり得た。

 ふむふむと読ませていただいた。といっても、すべての思春期の女の子が自分を投影する対象としてアニメの女の子を必要とするわけでもなく、感想としては、「まぁ、アニメをそういうふうに見ることもできるよね。」といったところか。気になるのは、少女たちが何のためにアニメのヒロインを必要としたか、ではなくて、少女たちが選んだのがなぜアニメのヒロインだったのか・・・というところなんだよなぁ。

 本書では「少女漫画的なものを背景にもつアニメと、それを好む女性」の心理的な関係が主に論じられていたが、ここに書かれたような関係はどうも私にはあてはまらない。私が子供の頃から好んで読んだのは少年漫画であり、少女漫画は私には全くしっくりこなかった。お断りしておくが、10代の頃の私は腐女子目線で少年漫画を読んでいたわけではない。概ね、世の純粋な子供としてキャラクターたちの大活躍をワクワクしながら読んでいたのだ。

 もっと他の角度から眺めたアニメ・漫画論も読んでみないとなぁ・・・と思う。

 男子の心理的成長とアニメの関係とか、心を持たないお人形(見る側の欲望をぶちこむ容器)としてのキャラクターの魅力についてとか、娯楽性を追及したアニメの様式美についてだとか・・・。

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