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2008-04-05

葉桜の季節に君を想うということ : 歌野晶午

 ある老人の死の真相を一人の男が追う。度胸も行動力もある、摺れているようで多分にロマンチスト・・・この男のキャラクターがストーリーをぐいぐい引っ張っていく。

 夢の中に現れる過去の風景や、過去に男が関わったヤクザの変死事件が挿入されながら話は進む。主人公の男の活躍ぶりにどこか愛すべきところがあって、どんどん先へ先へと読めてしまうのだけど、事件自体は割とありきたりな展開。読者をハラハラ・ドキドキさせる謎が裏に隠されているとも思えない。

 では、この作品におけるミステリーはどこにあったの? というと、作中の事件の中にというよりも、作品全体に施されていた仕掛けの中に・・・ということになるんだろうけど・・・。

 種が明かされる段になって、その仕掛けの無理やり感にイラっとしてしまう。ストーリーに謎をちりばめるのではなく、その外側の設定に謎を施すというのはどうも卑怯な手を使って謀られたようで、不快感を持ってしまうのは、私がミステリーを読みなれていないから?

 それにしても、その仕掛けで著者が一体何をしたかったのか? その仕掛けがストーリーにより深い味わいを加えることになっているか? 私には解らん。ただ単に“びっくり箱を開けた”というだけでは納得できない。

 意味もなく欺かれたという気分だけが残って後味が悪い。主人公の男の感触が良かっただけに、何だか残念な気持になる。

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theme : 読書メモ
genre : 本・雑誌

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