2009-03-28
砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない : 桜庭一樹
『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない A Lollypop or A Bullet』 桜庭一樹
この小説を読んで、「生き残った子ども」が発することの出来る言葉は、主人公の少女達の担任教師が呻くように吐き出したこの一言と同じ言葉だけだろう。
大人がいいものか、そうでもないものかは置いといて・・・生き残った子どもは、大人というまったく別の生き物になるという事実だけ。
現実の生活に効く「実弾」を手に入れるべく奮戦した子。とりあえず手元にある砂糖菓子の弾丸をやたらに撃ちまくった子。両手だらりん戦法で世界とわたりあおうとした子どももいたかもしれない。
生き残って別の生き物になってしまった子どもは、自分が戦ってきた戦争のことを、うすぼんやりと、甘ったるくしか思い出せないから、誰かがその悲惨な戦争のことを書きとめておかないといけない。
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『生き抜けば大人になれたのに・・・・・・』
この小説を読んで、「生き残った子ども」が発することの出来る言葉は、主人公の少女達の担任教師が呻くように吐き出したこの一言と同じ言葉だけだろう。
大人がいいものか、そうでもないものかは置いといて・・・生き残った子どもは、大人というまったく別の生き物になるという事実だけ。
現実の生活に効く「実弾」を手に入れるべく奮戦した子。とりあえず手元にある砂糖菓子の弾丸をやたらに撃ちまくった子。両手だらりん戦法で世界とわたりあおうとした子どももいたかもしれない。
生き残って別の生き物になってしまった子どもは、自分が戦ってきた戦争のことを、うすぼんやりと、甘ったるくしか思い出せないから、誰かがその悲惨な戦争のことを書きとめておかないといけない。
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2008-01-30
少女七竈と七人の可愛そうな大人 : 桜庭一樹
『少女七竈と七人の可愛そうな大人』 桜庭一樹
川村優奈・・・厳しい母の信念にしたがって、気付くと平凡で感じの良い「白っぽい丸」のような女になっていた。自分の心のかたちを変えるべく、「辻斬りのような男遊び」を決行し、父親のわからぬ娘を産んだ後も、一人出奔してしまうことの多い「旅人」。
川村七竈・・・母・優奈の辻斬りのような男遊びのせいで、「たいへん遺憾ながら」地方の小さな町では悪目立ちする、たいへんな美貌に生まれてしまった少女。同じ美しい顔をした少年・桂雪風と2人で鉄道模型の世界を作ることに没頭。
叶わない恋のあわれさと、なかなか触れ合わず、かさかさとすれちがう滑稽にも哀しい大人たちの姿が、少々芝居がかった言葉で語られる。
町を覆う白い雪と七竈の真っ赤な実という印象的な色の対比、美しすぎるかんばせをした少女と少年、小さな町のふつうの世界にとけこめない異形の2人の淡い恋・・・ともすると浮世ばなれした情緒的な世界に誘われるが、語られているのは、とても現実的な母娘の関係を中心にした成長の物語。
自分の中にある母の影をどうすればいいのか?
どうやって私は「私」を受け入れていくのか・・・。
自分たちが変わっていくこと、今の世界が終わることを予感して怯える17、18歳の少年少女たちの姿には、少し胸が震える。晩熟・・・というより少々鈍い私がそんな不安な気持になったのは、彼女らの年頃よりも数年後だったか・・・。
「少女七竈~」も含めて、母娘が登場する作品というと、これまで私は娘の視点・心情から書かれたものにしか当たらなかったような気がするが、そろそろ母親の側からの作品も読んでみたいなと思う。それに父と息子という関係もどんなものか興味あるな。少女七竈~」の裏バージョンとして、雪風と父・桂くんの物語があれば読んでみたいけど・・・。でも、男同士の関係は、やはり男性が書いた方が良いのだろうか?
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川村優奈・・・厳しい母の信念にしたがって、気付くと平凡で感じの良い「白っぽい丸」のような女になっていた。自分の心のかたちを変えるべく、「辻斬りのような男遊び」を決行し、父親のわからぬ娘を産んだ後も、一人出奔してしまうことの多い「旅人」。
川村七竈・・・母・優奈の辻斬りのような男遊びのせいで、「たいへん遺憾ながら」地方の小さな町では悪目立ちする、たいへんな美貌に生まれてしまった少女。同じ美しい顔をした少年・桂雪風と2人で鉄道模型の世界を作ることに没頭。
叶わない恋のあわれさと、なかなか触れ合わず、かさかさとすれちがう滑稽にも哀しい大人たちの姿が、少々芝居がかった言葉で語られる。
町を覆う白い雪と七竈の真っ赤な実という印象的な色の対比、美しすぎるかんばせをした少女と少年、小さな町のふつうの世界にとけこめない異形の2人の淡い恋・・・ともすると浮世ばなれした情緒的な世界に誘われるが、語られているのは、とても現実的な母娘の関係を中心にした成長の物語。
自分の中にある母の影をどうすればいいのか?
どうやって私は「私」を受け入れていくのか・・・。
自分たちが変わっていくこと、今の世界が終わることを予感して怯える17、18歳の少年少女たちの姿には、少し胸が震える。晩熟・・・というより少々鈍い私がそんな不安な気持になったのは、彼女らの年頃よりも数年後だったか・・・。
「少女七竈~」も含めて、母娘が登場する作品というと、これまで私は娘の視点・心情から書かれたものにしか当たらなかったような気がするが、そろそろ母親の側からの作品も読んでみたいなと思う。それに父と息子という関係もどんなものか興味あるな。少女七竈~」の裏バージョンとして、雪風と父・桂くんの物語があれば読んでみたいけど・・・。でも、男同士の関係は、やはり男性が書いた方が良いのだろうか?
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